須田浩二君のこと覚えてるかしら。
なおぼんの拙著「限界集落」でいい目をした大学院生ですね。
須田君が、農家の安井さん宅に住み込んで、お仕事を手伝いながら修士論文を仕上げたらしいの。
安井佳代さんが、お母さんのあやのさんと二人で田んぼと畑をきりもりしてるの。
娘さんの雅美さんがいるんだけど、神戸の大学に行っててそこにはいないんだって。でもね、お母さん、雅美さんと須田君を娶せたらしいのよ。
須田君が娘婿になって農業を継いでくれたら安井家は安泰よね。
須田君もそのことはわかってるから、大いに乗り気でさ、雅美さんと意気投合しちゃったってわけ。あたしの悪友の谷口氏の言った通り「親子丼」になったんだ。
昨日、須田君が婚約の知らせを持ってあたしたちのたまり場「あかべこ」にやってきたんだ。
※「あかべこ」は京阪六地蔵駅前の居酒屋(?)みたいな汚い飲み屋。あたしに会いたかったらそこにおいで。「え、この子?」
彼の差し出した写真を見てあたしは、びっくり。だってKちゃんにそっくりだったから。
ま、他人の空似だろうけど。
※Kちゃんは、あたしに将棋を教えてくれてる、中三の女の子で、その代わりにお勉強をみてやっているんだ「須田君、あずみちゃんとはどうなったの?」
「別れたよ。あいつ、信州の実家に帰ったんだ」
「へえ。おっぱいの大きな子だったのに」
「ただのデブだよ」
「ひっど~い」
あたしは、あまりの須田君の変わりようにちょっと幻滅した。
「佳代さんとは、まだ続いてるの?」
「ま、ね」
お湯割りのグラスをのぞきながら、まんざらでもない表情。
「雅美さんだっけ、知ってるの?」
「そんなの知るわけないだろ」
「そのうちバレるよ」
あたしは、忠告してやった。
「ばれても、仲良くやるさ」
強くなったもんだ。須田君。
じゃあ、彼に武勇伝を語ってもらいましょうか。
ぼくは、雅美と月二回くらい神戸でデートして、福崎のホテルで過ごして別れるのが常になった。
雅美の母親、佳代さん公認の間柄となったぼくら。佳代さんは、たまに自分を慰めてくれたらいいと言って、雅美と逢引するのをとやかく言わなかった。
もちろん結婚を前提としてのおつきあいだからだ。
「結婚すれば、この屋敷も、田畑(でんばた)もあんたと雅美のもんや」
そう、いつも言ってくれる。ぼくは、父にそのことを話し、理解してくれた。
母が亡き後、一人暮らしの父を金沢に置いての身勝手な結婚話。
継ぐべきものがない、しがないサラリーマンの息子であるぼくは、やっとそういったものに出会えたのだ。
父は、そういうことを理解してくれたのだと思う。「雅美、ほんとに色が白いね」
「なによ、こうちゃん、いつもそんなこと言うね」
ぼくは、日に焼けた雅美の母親、佳代さんを思い浮かべてそんなことを言っていた。
「お母さんによく似てる」
「そ、そうかな」
ぼくは、雅美のほほをなでながら、いとおしんだ。
「キス・・・して」
めずらしく雅美の方から求めてきた。
その、ぷっくりとした小さな唇を自分のくちびるで挟んでやった。
「あ、む」
「ん~」
バスタブにお湯を張る時間に、もどかしくなって、ぼくは彼女をベッドに押し倒したまま行為に及んでいた。
だから、ブラもつけたまま。
あずみの馬鹿でかい胸とはまったく違う、可愛らしいお椀型。
それをすっぽり包み込むような淡いピンクのカップ。
カップの上から、ぼくは恐る恐る揉みしだいた。
「あん。痛い」
「ごめん」
ぼくは、つい、あずみにしていたように乱暴に扱ってしまったようだった。
あずみは、強く揉まれるのを好んでいたから。
「ブラ、取るね」
雅美は起き上がって、手を器用に後ろに回してホックを外した。
「体、柔らかいんだね」
「そうお?みんなできるよ。じゃないとブラつけらんないし」
ぼくが、体が硬いのだ。
「こうちゃん、おっきくなってる?」
「うん、もう、キンキン」
「見せて」
そんな積極的なところもあずみとは違った。お母さん譲りなのかもしれない。
ぼくは、ジーパンとトランクスを一気に下ろして、見せてやった。
「うあ~。すっごい」
いつも、とても喜んでくれる。
「雅美ちゃんは、チンポ、好きなん?」
「好きっていうか、自分にないものだから、興味あるのよね」
「ほかの人のも見たことあるの」
「正直言うとね、こうちゃんの前に付き合ってた人が一人だけいるの」
「そうなんや。どんな人?」
ぼくも、嫌なことを訊いてるなと思いながら、訊かずにはいられなかった。
「大学の先生・・・」
「今も、続いてるの?」
「ううん。ちゃんと別れたよ。奥さんいるもの」
「その先生、おっきかった?」
「こうちゃんのほうがおっきい」
「ほんとぉ?」
ぼくは信じられなかった、いつも小さいと思っていたから。
お世辞なんだろうな。
まあ、いいや、こんなことネチネチ言ってたら、器の小さい男と思われかねないし。
「お風呂、できたみたいだし、入ろっか」
ぼくは話題を変えた。
「うん、入ろ」いつものようにボディシャンプーをつけて、洗いっこした。
「きゃっ」
可愛い声を出して雅美が跳ねる。
本当に、楽しそうにぼくと戯れるんだ。
「どう?」
硬く、しなるような肉棒をゆっくりしごいてくる。
「いいよ。気持ちいい」
先の敏感な部分を手のひらの柔らかい部分で押してくる。
「あうっ」ぼくは腰を引いた。
「痛かった?」
「ううん、そうじゃなくって、感じたんだ」
「そうなの?」
ぼくも、お返しに薄い陰毛の上から、マン筋(すじ)をなぞった。
佳代さんと違って、陰唇が表に出ていない。
でも、クリがちゃんと飛び出ていて、触ってくれと言わんばかりにがんばっている。
「あふっ。そこ、すっごく感じる・・・」
クリの感度が抜群だった。あずみは肉に隠れてクリの位置がわかりにくかったから。
「あ~ん、立ってらんないよぅ」
雅美ががくがくっと膝を折った。
指先には、水とは異なる液体の感触があった。シャワーで泡を落とし、二人で狭い湯船に浸かった。
向かい合って、見つめ合った。
「こうちゃんは、今まで、女の人と付き合ったことはあるの?」
ドキッとした。
あずみと佳代さんが頭に浮かんだ。
「ま、まあ、あるよ」
「何人?」
「二人・・かな」
「かなって、わかんないくらい、つきあってんだ」
そう言って、ぷっとほほを膨らました。
「ごめん、二人っきりだよ」
「ふ~ん。で、どんな人?」
「一人はぁ、スキーで知り合った信州の人で、もう別れた。もう一人は、年上の人で、やっぱり別れた」
そう答えた。
「年上の人って、不倫?」
「不倫・・・かな」
「旦那さんのいる人なんでしょ?」
「未亡人だったと思う」
佳代さんのことを言っているんだけど、雅美にはわからないだろう。
「母さんといっしょなんだ」
ぼくはドキッとした。心臓が止まるかと思った。
女の感というのはすさまじく鋭いことを、ぼくは知っていたから。
「あがろっか。のぼせちゃうよ」
「うん」
ぼくらは、バスタブから上がり、濡れた体をバスタオルでぬぐい合った。バスローブを着て、ウェルカムドリンクを飲みながらベッドサイドに腰かけていた。
「ねえ、こうちゃん?」
「なに?」
「あのね。母さんと何もなかった?」
ぎくっとした。
「どういうこと?お母さんとぼくがどうしたって」
「とぼけて。こうちゃん、母さんとしたでしょ」
「なんだってそんなこと」
「ウソは言いっこなし。本当のことを言って」
もう、観念するしかなかった。
「ごめん・・・」
「やっぱり。そうじゃないかなって思ってたのよ。いいのよ。あたし、ぜんぜん気にしてないし」
早口で取り繕うように言ったのは彼女の方だった。
「お母さん、さみしかったんだよ」
ぼくは、ぽつりと弁護した。
「だと思う。あんな山村で、お父さんを亡くして一人で暮らしてるんだもん。だからこうちゃんに感謝してる」
「え?」
「だから、そんな母さんを大事に思ってくれてありがとうって」
「なんか、変な感じだな。娘からそんなこと言われて」
「これからも、母さんを大事にしてあげてね」
「でも、結婚するんだろ?ぼくら」
「そうよ。あたしも、母さんも大事にしてっていってるのよ」
「あの、それは、お二人とセックスするってこと?」
「もちよ」
ぶっとびそうな話だった。
谷口さんの予想通りになったと思った。
「親子丼だな」
「なにそれ?食べたいの」
「そ、そうだよ。これから食べるんだよ」ぼくは、雅美を再びベッドに押し倒して、唇を吸った。
「母さんよりいい?」
「いいよ。最高だよ」
「ほんと?」
なんてこった。
雅美は、ぱっくりと幼さの残る陰裂をさらけ出した。
ぼくは、雅美に深々と差し込んだ。
「あ、あああ」
「どうだ。お母さんもこれには参ったらしいぜ」
「もっと、もっと突いてっ。母さんよりも奥に」
「ああ、突いてやる、突いてやるとも」
十分に濡れた肉の筒はぼくの竿を根元まで呑み込んでいた。
双乳がふるると揺れて、乳首を立たせている。
しこったクリを指でいじりながら、雅美を喘がせた。
これは、佳代さんから教わった攻め方なのだ。
「あはん、いい、そこいい」
「いいだろ?」
雅美の腰がせり上がって、また落ちた。
屈曲位でさらに深く押し込んだ。
「あぎゃっ」
きゅっと膣の口が締ってぼくを逃がすまいとする。
もう限界が近かった。
涎を口角からこぼしながら、雅美が打ち震えてよがっている。
雅美の両足がぼくの腰を挟み込む。
「中に出すよ」
「いいよ。あたしたち結婚するんですもの」
「じゃあ遠慮なく」
ずこずこと腰を入れながら、目くるめく快感に酔いしれ、可愛い女を犯す征服感を味わった。
そして来た。
腰がしびれ、痛痒いような電撃が走り、長い射精が始まった。
「ああ~ん」
雅美も中で感じているのだろう。
ぐったりと力が抜けて、雅美が落ちた。
ぼくも雅美の汗まみれの乳の谷間に顔をうずめてうめいた。佳代さんと同じ匂いがした。須田君の長いお話が終わりました。
あたしも濡れちゃった。