高校時代、男友達との罰ゲームにて放課後、同じ中学出身で姉御肌なクラスメイトに、
俺「付き合って!」(まあ、コイツなら後腐れなくテキトーに流してくれんだろ)
嫁「おー、いいよ―!」(どうせ罰ゲームか何かだろうけど、この機は逃さん!)
俺「わ、わーい」(……あれ?)
付き合い始めはこんな感じでした。
嫁は、いわゆる"残念な美人"で、表向きは中学時代と変わりないように見えたが、高校入った辺りから少しずつ内面が乙女化してたらしく、クラスも何度か同じで一緒に行動する事の多い俺を徐々に意識してたらしい。
一方の俺は、中学どころか小学生のメンタルのまま図体デカくなり、男友達と馬鹿を繰り返していたので嫁の心境など気づく訳もなく、ある日賭けに負けた罰ゲーム(各人が書いた内容をクジにしてに引く)で、俺は
「女子に告白」
を引いた。
(告白の内容自体は「◯歳でウンコもらした」の類の暴露でもよかった)
当時、好きな女子もおらずフラれる大前提のため、ネタだと理解して言い触らすリスクが少ない相手を考えた結果、普段から俺のアホっぷりを見ている嫁に決定昼休みに呼び出して、キモいくらいに爽やかに告白。
痛快にぶった切られるか
「はい///……とでも言うと思ったか!」
辺りで返されると思っていたところ、乙女顔で2つ返事で了承され
「……とでもry」
が続く事もなく、俺は引きつった顔で笑いながら内心で???、嫁はニコニコ、監視として嫁の死角で見ていた奴らヒソヒソ。
とても
「罰ゲームでしたwww」
など言える空気でもなく、それどころか嫁の男前な交際宣言で早々にクラスに広まり、繰り返して書くがメンタルが小学生レベルの俺、状況に頭がついていかず呆然。
結局一年間デート行ったりお互いの家に遊びに行くうちに、ようやく俺の中身も男子高校生相応に成長し、嫁に本当に惚れるも、今度はキッカケが罰ゲームだった事に罪悪感というかモヤモヤを感じて、素直に話す事を決意し、頭下げて謝る。
虫がいい話だけど今は本当に好きだと再告白したが、嫁に
「うん、罰ゲームだったの知ってたよ?」
とあっさり言われて2回目の???
嫁側の視点では、俺を異性に意識し始めたとはいえ、全身肌色タイツで放課後の廊下を疾走していたような俺がいきなり恋愛に目覚めて告白とか有り得ないと見破っていたものの、ターゲットがわざわざ転がり込んできた好機を逃さず、俺が罰ゲームだと言い出す前に、徹底的に外堀を埋め優しく尽くし、もう私なしでは生きられないようにしてやるクククと考えたらしい以降、真相がバレた途端に優しくなくなった……という事もなく普通に交際が続き、社会人2年目に無事結婚。
一応、俺の友人一同は噛んでいないと嫁から確認済み。
当時は
「これ、ドッキリの類いか?」
と疑いはしたが、全員否定してたし、まさか全てのクジが告白に?とも思って調べたが、いつも通り
「猫の餌缶一気食い」
とか
「中庭で机何台まで縦に並べられるか」
みたいのだった。
まあ全員で口裏合わせる事はできても、俺にそれ以上疑い続ける余裕もなかった。
嫁曰く、急にボールが来たけど落ち着いて処理できた、と。
少し前に、娘(小学校低学年)が
「パパとママは何で結婚したの?」
と聞いてきたwww
当時を思い出してフリーズした俺を他所に、嫁が
「ママがパパの事大好きで、色々頑張ったんだよ」
と言いながら俺見てニヤニヤしてた。