まだ仕事始めて数年の頃。

花見やら温泉ツアーやら、色んなイベントの企画が好きな上司がいて、
交流が多い職場だった。

若手だったこともあり、準備や後片づけや、場の盛り上げなど、
今ではあんまりやらないような事もよくしてた。

新人の女の子で、それをよくサポートしてくれたりする子がいた。
職場ではあまり接触がなく、ちょっとカワイイなと思う程度だったが、
気が利く良い子だなーと思うようになった。

その頃、俺は社内の違う部署に彼女がおり、婚約したかしないかという時期だった。
ある日、その子(アユちゃんとでもしておこう)から相談を持ちかけられた。
俺の同僚からアタックを受けていて、どうしようか考えている、
というような内容だった。

メールや電話をポツポツとやり合う関係になったが、
俺の状況も理解してか、彼女に誤解されるようなことにならないように、
という遠慮をいつも感じた。

アユちゃんは20代前半で、細身。目は大きいがサッパリ?あっさり?
とした顔つき。喩えるとイメージにも影響するので、個人で膨らませて下さい。

先程の恋愛相談は続いていたが、男の押しに負けて付き合おうか考えたが、
結局好きになれそうもなく、やめたという結末だった。

その件が一段落した頃に、相談ありがとうございました、
みたいな感じで飲みに行く事に。

二人きりはマズイかなと思っていたが、
やはり気を遣って友人を連れてくるという事になった。

半個室みたいな感じになっている飲み屋で、
俺とアユちゃんと友人の三人で楽しく飲んだ。

アユちゃんはかなり飲んでおり、いつもよりも陽気になっていた。
テーブルの下は掘りごたつみたいになっていて、
向かい合わせに座っていた俺とアユちゃんの足がたまに触れ合う

俺は酒が入ると、身持ちを崩してしまうタイプで、
すでに頭の中ではかなりエロい事を考え始めていた。

友人の女の子は終電とか何とかで、先に帰ってしまい、
俺とアユちゃんだけでゆったりと飲み続けた。

テーブルの下では足が絡み合い、お互いスリスリしたりしている。
これは、いってしまっても良いものだろうか?

わずかに残る理性と、アユちゃんの気持ちの確証が無い事が、
辛うじて俺を抑えていた。

しかし、ゆっくりこうして向かい合うとカワイイ。
理性が崩壊しかけていた俺は、エロトークにまず話を持って行った。
ここで、驚愕の事実が明らかになる。

アユちゃんはまだ男性経験はおろか、付き合った事すらなかったのだ。

会社の男性陣からも割りと人気があり、
もちろんデブ・ブス・ダサいなどの要素はない。

だが、相談の経緯から男慣れしていない感じはわかり、
言われて見るとなんとなくわかるような気もした。

そして、その事をアユちゃん自身は
「男の人って、そーゆーの面倒なんじゃないですか?」
などと気になっている様子だった。

さすがに俺も気が咎め、やっぱりマズイよなーと思い始めていた。
明らかにこちらは遊びというか、火遊び気分だ。

アユちゃんは車で来ていて、俺も方向が同じで、
代行で一緒に帰る事になった。

寒いので、エンジンを掛けて暖房をつけながら話していた。
ふとアユちゃんが、「ホントは好きな人いるんですよー、私」と言う。

俺「そっかー。アユちゃんなら良い子だしカワイイから、きっとうまく行くよ。」
アユ「でも、なんかダメっぽいんです。全然気持ちが伝わってないみたいで。」

こ、これはいってしまっても良いのではないだろうか?
というよりも、やらなくてはならないのでは?と、悪魔がささやく。

代行はいつまで経ってもこない。おそらくブッキングしたのだろうか。
人気のない駐車場で、俺は一人冷静かつ大胆に色々な事を考えていた。

よし、やるしかない。いきなりアユちゃんにキスした。
しかし、嫌がる様子はない。いける。

すぐに右手は服の中へ。(次回へ続く)