俺が小6の頃、本と親しむとかいう名目で、最後の授業の終わりに10分程度の読書時間というのがあった。本はマンガ以外なら何でもよく、各自が家から自由に持ってくるというものであり、俺は父親の本棚にあった小説を適当にチョイスし、学校で読む事にした。
 その時俺が偶然選んだのが、有名作家である司○先生の書かれた歴史小説で、油売りの商人が一国一城の主になるという内容のものだった。一見、何ら問題のない正統派小説のはずであった。
 しかしいざ学校にてそれを読み始めると、俺は本の選択を心底後悔する事となった。
先生「はい、じゃあこれで今日は終了しようか。日直、号令」
日直「起立」
先生「○○君、何で立たないの?」
俺「いや・・・その・・・」
先生「早く立ちなさい」
俺「・・・・(涙)」
 そんな少年時代の淡い思い出がありました。