「奥方様をお迎えになるのに、私などとこんなことをなさるのが駄目だと申し上げているんです」
「スクールに入れた成果を見たいだけだ。肌や髪、爪の手入れはいいな。触ると気持ちがいいぞ」
「あっ、や……ん、だめ、です」
するりと項をなでられ、ぞくぞくしたものを感じてメイドは息を乱した。主は目を細めている。
「そうか、この触り方では駄目か。これならどうだ?」
首筋をねっとりと舐められて、かくりとメイドの膝が折れた。背に回した手でそれを支え主はメイドの唇を貪った。
「……んぁ、あ、ふ」
合間に挟まる声に煽られながら主はメイドの服を脱がせていく。するり、と下に落ちたところでメイドが我に返って主の胸を押した。
それをものともせずに、主はソファにメイドを押し倒した。
腹部で重なりあう服、胸と白い太腿をあらわにして、メイドはなおも主の下から抜け出ようとするが、座面と背もたれの間に押し付けられて
身動きがどれない。耳元に主の顔が寄せられる。
「スクールでは夫婦生活についての講義はあったのか? 何と言われた?」
主の言葉に耳まで真っ赤にして、メイドは顔を背ける。耳に吐息を落として耳朶を舌先でなぞると、メイドは観念したように小さな声で
主の問いに答えた。
「旦那様になる方にお任せするようにと……」
「私はお前の旦那様だから、全面的に委ねてもらおうか」
「意味が、違いま、んんっ」
こり、と耳朶を噛まれてメイドの抗議が途切れた。

主に押さえ込まれていいように弄ばれているのに、メイドは乱れた姿をさらしているのが悲しかった。
「お、くがた様を迎えるの、に、こんな……」
「こんな、何?」
胸を揉みほぎされて先端の尖りを舌で舐めしゃぶられながら、メイドは言葉を紡ぐが、一旦先端から離れた主の口が再びそれを咥えると、
先鋭的なものが身内を走って、それ以上は続けられなくなる。
主の肩を押す手の力も弱く、主のなすがままになってしまう。
「ふ、ぁあ、あん、んくぅっ」
下着の上から主の指で秘所がなぞられて、思わず声を上げて腰が動いていた。
主は形を確かめるようになおも指を動かし、蕾を布越しに引っかく。メイドは吐息をもらして、まるで待っていたかのように足に力を入れた。
「布越しでも透けて見える、素直でいい」
横から指を入れながら、主は満足げだ。片手でベルトのバックルを外し、ジッパーに手をかける。
「や、だめ、です。どうか、おやめください」
眉を寄せて哀願するメイドを熱に浮かされたように見つめて、主は下着をずりさげた。
「指は駄目か。では……」
足の付け根に顔を沈ませて、ひくついて膨らんだ蕾に、秘所に舌を這わせて舐め、中を尖らせた舌で抉る。
もうメイドはすすり泣いて恥ずかしい仕打ちに耐え、それでも反応を見せていた。秘所のざらつく上壁を曲げた指でこすって
主はメイドを乱れさせた。蕾を強く吸い上げると体をわななかせてメイドの背中がそらされた。
「あっああっ、だんなさまぁあっ」
びくびくと体を波打たせた後でメイドはぐったりと力を抜いた。