(Ⅰより 承前)〝見られた!〟と視線を上げると 彼と視線が合い、思わず二人で 〝ニヤリ〟と笑い合いました。
もう後はお互いに隠す気も無くなり こちらは彼の逸物に若干気が引けましたが、ピンピンのまま脱衣場へ出て テントを張るブリーフはペニスを上へ逃がして穿き、浴衣を引っ掛けて 一緒に部屋まで戻ります。廊下で彼と別れ部屋に入ると 私は直ぐ戸に錠を掛けます。踊りの会場へは ホテルのバスが出ますが、それまで 1時間近くあるので、勃起したペニスの始末を 女房にお願いしようと云う訳です。女房は既に湯上りの化粧を済まし 外出の浴衣に着換え済みです。これはもう お願いだけです。
 「ねえ… 今風呂でさぁ…」「?…」‥ 「ホラ… お隣の新婚さんのダンナと一緒だったんだ」「フーン…」。「彼… もうピンピンに勃っててさぁ…、それ見たら オレも勃っちゃったんだ」「あらイヤだ… あなた男を見てもそうなるの?…」‥ 「ねぇ… 何とかして…」「だって… もう着換えちゃったから…」。私は女房が昔風に 和服のときは下には何も穿か無いのを知っていますから、「ねぇ… たまには立ったままヤッてみない?」「ほら… 体位集にあったッ〝後ろ櫓〟とか〝立ちかなえ〟ってヤツさ…」‥ 「それ… どうやるの?‥」「ウン… そのまま着物を捲くってお尻を出して呉れればいいんだ…」‥。
 女房はどうやら 例の〝旅先での 変わったことを…〟の気になったらしく、「何だか… 恥ずかしいワ…」と云いながら 着込んだ浴衣の両裾を高く捲くり、その先を帯に挟み込んで 私の口に唇を寄せて来ます。白い尻を出し 前の陰毛を黒く見せて私に抱き付き、舌を絡める女房の姿は 堪らなく猥褻です。私はキスをしたまま 自分の浴衣の帯を解き浴衣を脱ぎ捨てます。部屋は冷房が利いているので 局部だけの繋がりなら汗も掻かないだろうと、「それじゃぁ… 後ろ向きに床柱に掴まって…」と 肩を床柱を当てて少し尻を突き出させ、両手でそれに掴まって 少し膝を弛めて尻を出して貰います。
 屈んで股座を覗くと 周りにポヤポヤと薄く陰毛の生えた大陰唇が見え、指を触れると 潤い始めてはいますがまだ充分とは云えません。時間も無いので取り敢えず グランス(亀頭)にタップリ唾を塗り、小陰唇のビラビラを指で開いて 先端をヴァギナに宛行います。「イイィ?…」「ウン…」で両手で腰を抑え 掬い上げるように腰を使うとペニスはスムースにヴァギナに収まります。もう後は 言葉は要りません。静かに抽送を始め ときどき回しを掛けます。グランスが 子宮孔の唇みたいな処の周りをグリグリと揉むので、女房も大分ヨクなって来たらしく 「アゥゥッ…」と首を上げて声を立てます。
 私も そろそろイキそうですが、意地が汚いので ついでに対面立位の〝立かなえ〟で、キスをし舌を絡めてイキたくなります。体位を変えるには 一度抜かなければなりませんが、慌てたので ティッシュがありません。「チョッと待って ティッシュを取るから…」と抽送を止め 女房の腰を抱えてカバンまで移動し、ティッシュを取って 二人の接合部に当て、扱くように拭いて 組み直します。今度は私が床柱に寄りかかり 女房の右腿を左脇に抱え込み、腰を突き出し気味にペニスを挿し込みます。これなら右手で女房を抱き 舌を絡めて腰が使えます。後は二人でイキを合わせ 一気に盛上げて果てました。
 流石に立位は イッタ後がいきなりグッタリでき無いのが辛い処です。しかし今は 時間も迫っているので、取り敢えず部屋の風呂場で 先に女房にシャワーで陰部を洗わせ、私はもう一度 全身のシャワーで膣汁と精液を流して浴衣を着込み、やっと 8時の踊り行きのバスに間に合いました。そのバスにお隣の新婚さんが 間に合わなかったのは、恐らくあの後 本番が延長戦になったのでしょう。彼の色の白い身体が あの可愛い奥さんの上で腰を使っていると思うと、また ペニスの付け根がボワンと弛んで来ます。妄想を振り払い ガイドの踊りの案内を聞き、帰途のバスの手配りを聞く内に 会場です。
 郡上踊りは 7月の中旬から9月上旬の間中、市内の各地域の道路や会場を回り持ちで 夜8時から11時近くまで踊り続けます。その内の幾晩かは 徹夜で踊り抜きます。踊りは 流し風の「踊り始め」「踊り納」を含めて10曲ほどあり、人気があるのは派手で踊った気がする「春駒」や 大きくしっとり踊る「かわさき」で、そのほか唄を聞かせる「群上甚句」や 派手な振りの「三百踊り」・速間の「げんげんばらばら」などがあります。私は見るばかりですが 若いとき日本舞踊を遣っていた女房は、外側で少し眺めて 手振の真似などいていたかと思ったら、直ぐ踊りの流れに這入って踊り出しました。(Ⅲへ 続く)(「茫々録・鶏肋抄」より)